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2024年08月20日
自作レジンキャストルアー
私の今までの自作ルアーは
1.バルサを削って作る昔ながらのハンドメイドルアー
2.CNCを使って木材(主に桐)から削り出す自作ルアー
3.3Dプリンター製の自作ルアー
1のハンドメイドルアーはもう10年以上作っておらず、ほとんどが2のCNCを使った自作ルアー。
ここ3年くらい?は3の3Dプリンターを使ったルアーがお手軽なのと、ウッド素材だとチヌ族に破壊される事が多いので3Dプリンター製ルアーを作る機会が多い感じです。
ただどれもルアーボディを作るのに結構時間がかかります。
別に量産して売るわけではないのでそれほど気にしなかったんですが、過去に1度だけやった事があるシリコン型&レジンキャストでのちょっとした量産が可能なやつを再チャレンジしてみようとなりました。
今回はガチでやるぜ!って事で、普通のやり方ではなく、市販ルアーに近いレベルを目指します。
まずはマスタールアーの製作ということで、CNCでアクリルからマスターを削り出します。
………。
アクリル溶けて失敗しとるがな!ヽ(`Д´#)ノ
簡易空冷クーラント使ってたものの、どうもエンドミルの回転数が早かった模様。
久々のアクリル切削…やっぱこの素材ムズいんだよなぁ…。
素材を変えてみます。
ルアーに使う予定のウェーブ レジンキャストEx(アマゾンリンク)をマスター削り出し用の素材として使ってみます。
固まるのが思いの外早かったり、収縮がかなり強かったりで、何度か失敗しましたがなんとか素材のブロックになりました。
切削性は大変良好。
ただ独特の匂いがあります。
マスターが出来ました。
湯口も1つだけ付けましたが、これは流れづらそうなところ用で、メインの経路は後付で別です。
シリコン型を作ります。
下に粘土を敷いて、お決まりの準備を行ってシリコンを流し込みます。
aliexpressでめちゃくちゃな割引率で送料込み220円で買った真空保管容器で真空脱泡引き。
しかしこの方法ではかなり失敗が起きました。
1.ダイソーの油粘土の色がシリコンとほぼ同色で、シリコンが固まったあとにシリコンか粘土か判別が付きづらい。
2.真空脱泡がそこそこ強く、ルアー内部の空気が粘土との僅かな隙間から漏れ、ルアー内側にちょっとシリコンが流れ込んでしまった。
3.流し込みメイン経路は3Dプリンターで作ったがちょっと斜めったり浮いたりで結果がよろしくなかった。
などなど。
3回ほど納得行かずでやり直した結果、底板をアクリルにして、流し込みメイン経路をCNC削り出し、ルアー内部を粘土で埋めて空気を極力なくし、シリコン型同士の合わせ用凹凸は3Dプリンターで作りました。
それらを両面テープでアクリル底板に貼り付けてシリコン流し込み。
シリコン同士がくっついちゃう失敗もあり、先人の知恵を頼り、シリコン同士の剥離剤にリンレイ 油性ワックス(アマゾンリンク)を使ったところキレイに剥がせました。
シリコン型が出来たぞぉぉぉ!
クリアーカラーのボディが作りたい!ということで、アートクリアーエポキシレジン(アマゾンリンク)を使って流し込んでみました。
真空脱泡機で真空引き。
一部欠けはあるものの、比較的良好な感じ。
ただシリコン型のクランプが弱くて、下から流し込んだエポキシがダラダラ漏れて対策が必要な感じ。
欠けたりした部分はダイソーのエポキシを盛ってからシリコン型で再度クランプ。
バリとか取ったら割とまともなボディになりました。
ただドクリアーって感じではなく、さらにかなり柔らかくてほんとにエポキシなのか?というレベル。
リブなどを入れていないため、ボディ上部などは指で曲げられちゃうレベル。
ドクリアーにするには一度セルロールセメントにドブ漬けすれば良いでしょ。とやってみたらドクリアーに。
でもあまりにも剛性がなかったため、熱入れて硬化を早めてみたりしたらワニクリップで摘んでたボディ先端がモゲた…。
マテリアルをウェーブ レジンキャストExに変更。
エポキシのときシリコン型のクランプが弱かったので、ちょっと強くしたら、今度は強くしすぎてシリコン型が変形してしまっていて、流れ込み不良。
再チャレンジで無事成功。
ただほんの僅かでも行き止まり部分は空気が抜けておらず、欠けてしまっている。
なかなかピーキーなんだなぁ…。
ウェーブ レジンキャストExでの量産は成功(手前の灰色のやつ)。
収縮や素材自体の比重の差、コーティングの厚さや塗装の有無はあるものの、3DプリンターのPLA製(奥の塗装された2本)に比べて20%くらい軽い。
トップチニング用のため、この20%の重量差はかなり大きく、ウェーブ レジンキャストEx製ルアーは切れ味抜群で機敏に動き、使っててすっっっごい楽しい。
ウェーブ レジンキャストExは成功したので、アートクリアーエポキシレジンでもなんとかしたい。
かき混ぜる時間を長くしたり、型から取り出すまで5日ほど時間を置いたりしてみたところ、前回より硬く剛性がある。
今回はドクリアーにはせず、内側にクリアースプレー1回拭いて組み上げ。
接着後にセルロールセメントにドブ漬けしたら割とクリアー化。
さらに数回ドブ漬け。
ちょっと黄変した感じが出たものの、十分クリアーカラーと言えるレベル。
剛性も前回のは何だったんた?と言えるほど硬くなった。
このアートクリアーエポキシレジンはかなり時間を置く必要があるみたい。
でもウェーブ レジンキャストExの方が硬いかなぁ?
クリアーカラーにすると、マスターボディの内部の削り出しのパスが少ない、エンドミル長的に削り残しが出る、ヤスリ掛けが足りず切削痕が残っているのがモロに反映されてしまい、もっとしっかり処理しろよ!というのが結構目立つ。
それでも今まではアクリルなど透明素材を削り出す事でしか作れなかったクリアーボディのルアーが、量産出来るレベルに出来たというのはとても大きい。
3Dプリンターや手で削ったルアーでも同じ事が出来るので(精度は抜きにして)、ドクリアーのルアー作りたいって方は参考にどうそ。
ちなみに2液性レジンを真空脱泡すると、揮発性成分が真空度によっては沸騰して気泡が生まれるみたいです。
なので真空脱泡機に入れて真空引きしてるのに、いつまでも泡が出てくるというのは当たり前だぼけー!らしい。
それにより硬化不良とか起きる事も懸念されるので、もしかしたら1発目のエポキシがなかなか硬くならなかったのはコレが原因の可能性も(2回目は真空脱泡を短時間&流し込む前などやり方を変えた)。
結構難しいのね。
2024年05月22日
SJCAM SJ20暗所性能比較
ここ4年ほど、ナイト釣行撮影はSTARVISセンサー搭載の圧倒的暗所性能なcaddx dolphinというアクションカメラを使用していました。
2020/06/28
購入当時4000円ほどの破格にして、暗所性能は他を圧倒するほど抜群でとても気に入っていたんですが、使い勝手の悪さや、USB端子がさすがに瀕死になり、代替機を探し続けておりました。
そもそもSTARVIS搭載のアクションカメラはとても少なく、SJCAM C200なども購入してみたものの、センサー自体の感度性能があまり高くないのもあり、caddx dolphinの代わりにはとてもならず。
そんなおり、最近SJCAM SJ20(公式リンク)というアクションカメラの存在を知り、勢い余って購入してしまいました。
センサーなどは公表されていないものの、昼間撮影用の普通のセンサーと、夜間撮影用のたぶんSTARVISセンサーの2つのセンサーが搭載された2眼構成で、アクションカメラとしては非常に珍しいです(スマホでは3~4眼レンズは一般的になってますよね)。
暗所撮影はカメラにとって鬼門と言える環境で、重要な点は主に3つ
・レンズの明るさ
・センサーの感度性能
・センサーの大きさ
最近のフラッグシップアクションカメラの中では、Insta360 Ace ProやOSMO Action4など、1/1.3インチセンサーのアクションカメラにしては大型センサーとSoCの補正によって暗所撮影が結構出来るものが増えてきましたが、それでもSTARVIS搭載の暗所特化カメラには限界性能では全く及びません。
ナイト釣行の場合(特にウェーディング)は本当に真っ暗な超限界暗所撮影となるため、海面やロッドを映すには現状のアクションカメラではSTARVISのような超高感度センサーを積むしかないのです。
手持ちのアクションカメラで撮影比較するためのマウンターを作って撮影してきました。
比較対象は左から
caddx dolphin(超暗所特化型)
SJCAM C200(STARVISセンサー搭載アクションカメラ)
Yi4K(GoPro4とほぼ同一構成)
SJCAM SJ20
です。
今回はそれなりに動画を編集したので字幕付きでyoutubeにアップしました。
SJCAM SJ20以外の設定は
Yi4K 1080p 30fps ISO6400 手ブレOFF 画角ワイド
C200 1080p 30fps 手ブレOFF 画角ワイド
またSJCAM SJ20の音量調整は1~8段階の4、Audio Noise reductionはONとなっています。
ネックマウント時に音量調整8にすると自分の声が完全に割れ、4だとちょうど良い感じですが、周囲の環境音はあんまり入りません。
音声ノイズリダクションをONにすると、風切音などはものすごく低減されますが、その他の音などがクニャクニャする感じは否めません。
この辺は音量調整6くらい、ノイズリダクションOFFで撮って、編集アプリケーションの方で調整した方が良いかも。
SJCAM SJ20の暗所撮影で気付いた事などをつらつらと。
youtubeにアップした動画をご覧頂けるとわかりますが、SJCAM SJ20の暗所性能は2024年5月現在で購入出来るアクションカメラの中ではダントツ性能だと思います。
caddx dolphinも暗所性能だけはすごいですが、設定がないに等しく、使い勝手がとても悪い。
おまけにどうやら廃番で売ってません。
またdolphinは可変フレームレートとなり、暗所ではフレームレートが15fpsくらいまで下がります。
SJ20は固定フレームレートで30fpsを維持し、様々な設定が可能で使い勝手が良いです。
(※クリックで等倍)
私の中の超限界暗所撮影ベンチマークとなっている、真っ暗テトラ撮影。
今までのアクションカメラではcaddx dolphinしか真っ暗テトラを撮影出来ませんでしたが、SJCAM SJ20は十分行けるレベルに達しています。
ただシーンによってはSJ20は下のゲインをあげてくれない事があり、dolphinの方が見やすい事があります。
またSJ20はノイズリダクションONでもノイジーが画質になりがちですが、その分解像感があります。
(※クリックで等倍)
SJCAM SJ20のナイトビジョンレンズではWDRが使えるので、白飛びを補正してくれます(HDRは使えません)。
dolphinは補正が全くないので、建物などの光が強い部分は豪快に白飛びします。
釣りでは比較的弱めのCOBライトでもdolphinだと魚が白飛びどころか発光体になってしまいます。
SJCAM SJ20はWDRもありますが、ISO補正などもあり、caddx dolphinと比べて解像感高くくっきりな映りです。
アクションカメラの暗所撮影手ブレ補正はかなり鬼門で、最近になってやっと使えるレベルになってきました。
これはSoCやアルゴリズムのアップグレードによるものかと思います。
SJCAM SJ20はそもそも明るいレンズ(デイレンズF2.0、ナイトレンズF1.3)というのもありますが、多少の光量があれば不自然な揺れなどなく良好な結果を得られます。
ただ手ブレ補正ONにしてしまうと、全体が若干暗くなって、解像感も眠くなりがちです。
それでもYi4Kだとギリギリ映るレベルの光量でも、手ブレ補正が効いたヌルヌル動くシーンが撮れるというのは進化を感じます。
結構凄いのが明るい街中くらいの光量があれば、デイレンズでも手ブレ補正ONで十分見られる映像が撮れます。
むしろデイレンズの方が手ブレ補正が効いていて、良好な画質の印象を受けます。
釣りでのデイレンズ、ナイトレンズの切り替えタイミングは、朝マズメ、夕マズメなどで「暗いけどライト炊いてルアー交換するほどじゃない」というシーンでは、デイレンズでまだ十分キレイです。
普通のアクションカメラでは、この明るさだと手ブレ補正が破綻し始めたり、画面全体が暗くて何が何やらになりますが、SJCAM SJ20ではデイレンズでまだいけます。
私が使う範囲の暗所撮影では、やっとcaddx dolphinの後継機が見つかった!と言えますが、やっぱり不満点も結構あります。
今回は映りに関しての不満点のみを。
画角が狭い。
SJCAM SJ20の広角端が135度ですが、普通のアクションカメラは150度前後あるので、基本的に狭いです。
ここに歪み補正や手ブレ補正をONにすると、さらに狭まります。
釣りの場合、ネックマウントで手ブレ補正ONにすると、かなり狭く、手が画面いっぱいに映ってしまって、海面がほとんど見えません。
手ブレ補正OFFの画角で、普通のアクションカメラの手ブレ補正ONの画角くらいになります。
画角に関してはちょっと厳しいです。
ただ歪み補正は優秀で、補正によるくにゃくにゃとした不自然な歪みなどは見られず、直線的なものは違和感なく歪み補正が効きます。
また歪み補正による画角の縮小は小さいので、釣りでのネックマウントなど、それほど揺れが発生しないのであれば、歪み補正ON、手ブレ補正OFFが現実的な使い方かなーと。
ISOはオート~100~3200まで設定できますが、ISO800以上ではシーンによってチラつきが発生します。
オートが優秀なので、明るさよりも低ノイズを優先しない限り、オートで問題ありません。
逆に800以上の固定設定は、上記のチラツキもありほとんどのシーンで必要を感じません。
その他映り以外でも不満点はまだありますが、暗所性能に関してのファーストインプレッションはこんなところです。
caddx dolphin欲しかったけど買えなかったや、caddx dolphinの後継機を探しているのであれば、十分選択肢になります。
釣りのナイトゲームなど、超限界暗所撮影の需要は多くないと思いますが、そんなニッチ市場に答えてくれるSJCAMありがとう!そしてもっとニッチなアクションカメラ出して!
でも最後に一つ。
公式サイトのこの画像、この状態で5mまでの防水がある。みたいな感じに見えるけど、コレ絶対アカンやつ。
付属保護ケースは3つあり
・本体時のみ保護ケース
・本体+付属外部サブバッテリー時の保護ケース
・本体+付属外部サブバッテリー時の完全防水ダイビングケース
で、5mまでの防水は本体時のみの保護ケースで、本体+付属外部サブバッテリー(画像の状態)は、バッテリー端子周辺に防水機構がないので浸水してしまう。
公式のこの画像見てヤッちゃう人いるんじゃないかなぁ。
その他の使い勝手など、もしかしたら続くかも!
公式サイト以外の購入はアマゾンだとこの辺です。
SJCAM SJ20
2024年04月19日
115g中華ベイトフィネスリール その2
前回の
2024/04/01
の続きで、実売4000円くらいの超軽量115g中華ベイトフィネスリール Histar AURORA AIRのキャスト性能を中心に書いてみたいと思います。
比較対象はダイワ 月下美人AIR TW PE SPECIALです。
月下美人AIRは
・スプール径 Φ28mm
・重量 165g
・アルファスAIRの亜種
こんな感じの基本スペックで、スプール径がAURORA AIRと同じのため同一クラスのリールと言えます。
使用ロッドはAliexpressで売ってる実売4000円くらいのベイトロッドです(Aliexpressの商品ページへのリンク)。
基本スペックは
・長さ 6ft ULクラス
・重量 実測77g
・ルアー重量 0.8~7g
なので、フィネス用ロッドとなります。
ペナンペナンではなく、結構ハリがある今どきのロッドという感じ。
0.8g~となっているものの、ハリがあり硬めなので正直1gは投げづらい。
1gだとロッドを振って投げるのではなく、テイクバックを強く引いてロッドを曲げ、反発でバックラしないようにロッドを押し出して飛ばす感じ。
前に投げるというより、後ろに強く引いたのを戻すに近い。
1gを飛ばそうと思うと手首だけで投げるのは難しいので、コントロール性が悪いです。
リール双方にダイソーPE0.4号を50m巻いて、ダイソースプーン1gをフック外して投げ比べです。
一目で飛距離がわかるように10~20mの間に1m刻みでマーカーとなるカラーテープを貼ってます。
20mのところに記録用のカメラも設置して撮影してみたんですが、1gのスプーンが小さすぎて映像としてはほとんどわからず/(^o^)\
Histar AURORA AIRAURORA AIR 1gスプーンキャスト pic.twitter.com/OYOLEMSwvb
— さ (@DIY_seabass_SA) April 19, 2024
カメラは帽子にマウントしており、キャスト後にリールが映るようにわざと腕を上げて画角に入るようにしてます。
最長飛距離18~19mくらい。
16~17mくらいは普通に飛ぶ。
ブレーキ設定ギリギリだと3/4くらい飛んだところでスプールラインが浮くというかフケる事があり、テンプラ気味にキャストしてしまうと、この際バックラすることがある。
とは言え、ブレーキはフタ開けた内部ダイヤルでマグネット数を0~3までの4段階+外側ダイヤル30段階でかなり細かく設定出来るため、外側ダイヤルを1~2段階強めれば最後のサミングさえすればバックラは防げる。
1gにしてはスムーズにラインが放出されるため、コントロール性はまぁまぁで、1gのキャスト性能としては実売4000円くらいなら優秀と言える。
また本体が115gと軽いので、とても楽。
ダイワ 月下美人AIR TW PE SPECIAL月下美人AIR TW 1gスプーンキャスト pic.twitter.com/PWHMcFzwZF
— さ (@DIY_seabass_SA) April 19, 2024
最長飛距離17mくらい
15~16mくらいがアベレージ。
安定感とコントロール性能は圧倒的に月下美人AIRと言える。
ダイワ マグフォースの遠心マグネットブレーキがめちゃくちゃ仕事してるのを実感出来る。
キャスト直後はインダクトローターが飛び出て初期バックラを防ぎ、後半はインダクトローターが元に戻ってブレーキが弱くなり伸びる。
それでもAURORA AIRに比べて月下美人AIRのデフォルトスプールが重たいため(AURORA AIR4.4g、月下美人AIR8.6g)、1gのスプーンだとこの差でスプールの回転が重く感じられ、結果として飛距離が負けている。
KTFなどの超軽量スプールなら、月下美人AIRのがリール重量以外、全て上回るかも。
1gスプールキャストの総評としては、AURORA AIRは素直なライン放出と細かいブレーキセッティングで投げやすく、マグネットブレーキの不満は全くない。
月下美人AIRはダイワ マグフォースブレーキが仕事してAURORA AIRよりも安定するが、飛距離の面では文字通り一歩劣る。
月下美人AIRの方が幅広いキャパシティがあるのは間違いないが、超軽量ルアーならAURORA AIRの方が飛距離では上だと感じる。
AURORA AIRが4000円くらい、月下美人AIRが42000円くらいと考えると、超ベイトフィネスで完全小物しか釣らないのであれば、AURORA AIRで良いかなぁ。というのが率直な感想。
ただAURORA AIRが勝っているのは、超軽量ルアーの飛距離や、本体重量だけで、その他すべての面で月下美人AIR(アルファスAIR)のが上です。
巻き心地などはAURORA AIRの個体差か、ドライブギアの特定範囲でゴリではなくノイズがあります。
剛性感もAURORA AIRはボディが樹脂のため全くありません。
それらを約1/10という価格が全てひっくり返す感じなので、コストパフォーマンスを考えるとAURORA AIRで良いかなぁ。となります。
超フィネスの最高性能求めたい方は、ダイワなら同じΦ28スプールのSSAIR(アマゾンリンク)買うのが良いかも。
月下美人AIR(アマゾンリンク)ももちろんめちゃくちゃ良いリールです。
2024年04月01日
115g中華ベイトフィネスリール その1
最近aliexpressで発売された、実測115gの中華ベイトフィネスリールを購入してみました。
Histar AURORA AIR
aliexpressだと送料込み4000円弱~5000円くらいでとても安いリールです。
aliexpressの商品ページのリンク
売ってなかったり値段は結構変わったりすると思うので、検索してみてください。
最大の特徴はなんといってもその軽さ。
実測で115g弱しかありません。
スプール径はΦ28mmです。
ダイワのΦ28mm同スプール径のベイトフィネス機と比べると
スティーズAIR 135g
SS AIR 145g
アルファスAIR 160g
月下美人AIR 165g
ボディが樹脂だらかというのもありますが、異常な軽さなのがわかるかと思います。
スプールもとても軽く、実測4.4gしかありません。
ダイワのSS AIRですらスプール重量は5.8gらしいので、異常な軽さと言えます。
超特化型な感じです。
ブレーキはマグネットブレーキですが、マグネット自体の調整はブレーキフタを開けて内部のダイヤルで切り替えるだけのお手軽セッティング。
あとはマグネットをどこまで突っ込ませるかの外側から調整可能なダイヤル。
調整幅がかなり広く設定されているので、基本的には外側のダイヤルだけで問題を感じません。
ブレーキフタとスプールの取り外しは、ブレーキフタ下側にあるOPEN/CLOSEの切り替えレバーをOPENにした後、ブレーキフタを時計回りに回してから引っ張るとスプールごと抜けます。
ネジなどは使用されておらず、ダイワほどスムーズではないものの、簡単に取り外す事が出来ます。
写真はブレーキフタを回転させてズラしたところ。
ここからは分解して構造をチェック。
まずはハンドルから。
ハンドル部分の構造はダイワの21ジリオンと同じキャップ方式。
カーボンハンドルのため、削れ対策でインサートナットやワッシャーが埋め込まれていて良く考えられています。
ハンドルノブのベアリングは4x7x2のオープン型ベアリングのカラーが入っています。
ハンドルキャップなしの思い切った仕様で、ネジはT9トルクスのM2.5x4サイズです。
動きがかなり渋いので、奥側をベアリング化するとマシになります。
ただ軸が0.1mmほど短いorノブの削り込みが足りないで、ネジを締め込むと回転がめちゃくちゃ渋くなります。
付属のワッシャーを抜いても結構渋いです。
トルクスネジは使い勝手が悪いので、プラスのアルミネジに交換しました。
ハンドル軸の構造はダイワに近いですが、スタードラグのクリック音はスタードラグ本体に内蔵されています(初めて見ました。面白い構造です)。
またドラグ調整用のバネも入っててがんばっていますが、組付け時の調整がアバウトでピッタリにするのがめんどくさいです。
ドライブギア側ボディは4箇所ネジ止めされており、外側1箇所、内側3箇所で、最近のダイワのリールっぽくなっています。
ここでもトルクス(T6)が使われており、内側の1箇所はロングシャンクドライバーが必要です。
トルクスのロングシャンクなんて持っていなかったのでわざわざ注文しましたよ…。
あとボディが樹脂のため、正確にはネジではなくビスです。
開け閉めを繰り返すとネジ穴がバカになっていって、締め込めなくなっちゃうかも。
ハンドル同様インサートナット埋め込んでくれてたら良かったのにー。
メカニカルブレーキの構造もダイワと似ていて、ダイワのスピードシャフト(スプールのショートシャフト)構造になっています。
よく出来ていると思いますが、細かい事を言うとダイワの方が考えられていてさすがダイワとなります。
内部構造はよくあるベイトリールの構造ですが、この価格の製品でもドラグの引き出し音が鳴るように出来ています。
ドラグ引き出し音の構造はダイワのピン式ですが、ドラグクリッカーギアの歯数が少ないため、1クリックあたりの距離が大きくなっています。
これもあってドラグ性能は月下美人AIRと比べるとだいぶ低いです。
ギアの精度はパッと見ではわかりませんが、巻き心地は月下美人AIRのがかなり上です。
(月下美人AIRのドライブギア&ピニオンギアの値段でAURORA AIR買えますしね)
AURORA AIRはグリス入れてもゴリというかノイズを感じます。
ギア比は8:1、巻取り長は75cmなので、このサイズとしてはハイギアです。
徹底的にコストダウンと軽量化がされていて、「ダイワならここに1枚ワッシャー入ってるなぁ」みたいな部分が各所に見られます。
耐久性や剛性を捨ててでも、軽量化とコストダウン優先みたいな思い切った作りです。
ついでにボディ各所のベアリングサイズは以下の通り。
ピニオンギアスプール側ベアリング 8x12x3.5
メカニカルブレーキベアリング 5x8x2.5
ドライブギアシャフト奥ベアリング 5x8x2.5
ワンウェイクラッチベアリング 8x12x3.5
次回は月下美人AIRとの投げ比べレビュー予定。
AURORA AIR、実売4000円前後とは思えない特化型の性能でしたよ。
おまけ。
最大ラィソ巻取w
最大ドラゲw
ニホンゴ、ムズカシイアルネ
2024年03月15日
AGSガイド交換
ちょい前にダイワ HRF AGS 83MBを中古で購入しました。
かなり安かったんですが、AGSガイド割れで補修あり。
ダイワは2023年5月頃からリールのギアやAGSガイドが単品注文出来るようになったので交換すれば良いやと。
ティップピースの一番下のAGSガイドが割れています。
これをアロンアルファで直したみたい。
キャスティングでAGSガイド単品注文で購入。
AGSガイドはカーボンフレームガイドなので、金属フレームに比べて傷つきやすく、衝撃で割れたりしちゃうから取り扱いに注意してください。みたいな注意書きが入っていました。
HRF AGS 83MBは赤メタリックのピンライン巻きでガイドを固定しています。
手持ちのスレッドには極細赤メタリックがなかったので、まぁ似てればいいか。と細赤スレッドでピンライン巻き。
飾り巻きはやったことなかったので、youtubeなどの動画を参考にしつつ。
自作のロッドぐるぐる回しマシーン使いながらエポキシコート。
パッと見なら違いはわからんレベルです。
もう大丈夫だろう。と実釣。
HRF AGSは販売時期が結構短く、すぐ後継機のHRF AIRに変わってしまったロッド。
AIRはステンレスフレームなのにAIRのが軽く、スペック表見比べるとHRF AGSのがブランクスがちょっと盛って太いっぽい。
投げ比べたわけではないが、たぶんHRF AGSのがもっさりロッドでその分パワーあると思う。
最近の感度ピンピンなロッドって感じではなく、シーバスロッドと比べてもティップ~ベリーが結構硬めで、レギュラーだけど若干スロー入った感覚があり、ちょっと重ため。
秋のウェーディングランカー狙い用にちょい重ためのルアーがどっこいしょ気味で投げられ、多少強引なファイトが出来て、ちょい短めの取り扱いやすいロッドが欲しく、これに白羽の矢が立った次第です。
ただウェーディングで使うにはロッドエンドが気持ち長く、キャスト後の取り回しがちょっと悪いかなぁー。
あとスペック通り30gまでは問題ないものの、40gになるとロッドが垂れて100%で振り抜ける感じではなくなる。
安かったし秋の特化型として使えそうで良かった良かった。と思っていたら、どうも前のオーナーのアロンアルファ補修がエポキシと化学反応起こして、気泡どころか青い変色が発生。
ロッドに残った補修跡をしっかり取りきらなかった(ガイド位置の再調整とか面倒だった)ので、横着しちゃダメって事ね…とほほ。
ガイドを再利用する場合、金属フレームと違って、ガイド本体に熱を加える感じで抜き取る事がAGSガイドではできないため、ガイド外すのが結構大変。
ヤスリも入れて跡を取りきって、再スレッド巻き&エポキシコート。
再度巻くなら赤メタリックライン買っておけばよかったよ!
最近はシーバスベイトロッドも色々種類が増えてきて、自分が欲しいロッドの選択肢も出てきたと思います。
正直ベイトシーバスはリールのメンテナンス性も含め、超x10くらいのニッチだしオススメ出来ないけど、ベイト超楽しいよ!