2019年02月13日
自走式自作ルアー回収機2 誰でも作れるver.
その1の失敗を活かし、初心に戻って今回は誰でも作れる(と思う)比較的お手軽な方法にシフト。
設計から逃げたとも言う…。
ガチルアー回収機をCNCでトライ&エラーで作るのは無理!
メインで使う道具はマブチ水中モーター。
それなりのおっさんならみんな知ってる白と赤のあの水中モーター。
今はタミヤからいくつかのバージョンが発売されており、使うのは単3タイプのスタンダードなやつです。
ただそのまま単3を使うと推進力が足りないので、リチウムイオン14500を使います。
リチウムイオン14500は単3とほぼサイズが一緒なんですが、保護回路付きだったりすると0.5mmほど長い。
この0.5mmほどが水中モーターの防水設計上、ちと苦しい。
この青いパーツ(水中モーターの説明書によるパーツだとA1)の電池が当たる面(緑で囲った部分)を0.5mmほどヤスリで削って短くします。
使用しているモーターは130モーターという規格で、ミニ四駆のモーターです。
タミヤから発売されている130モーターは大体3vがMAX値。
一方リチウムイオン14500は3.7~4.2vの電圧があるため、単3電池と比べると3倍近いパワーがあり、完全なオーバースペック。
でも短時間なら焼き切れることはない!(と思いたい)
せっかくなので手元にあったトルクチューンモーターに換装してしまいましょう。
実際に単3とリチウムイオン14500でどれくらい違うかというと、お風呂スイムテストでは
単3=簡単に掴める
リチウムイオン14500=速すぎて掴むのが大変
でもそれくらいの速度(推進力)がないと、潮の流れなどに負けて自走式の意味がありません。
このツイート動画はリチウムイオン14500とトルクチューンモーターを使用しています。
通常の3倍速い、真っ赤に塗って角生やすレベルの性能が必要なのです。
この水中モーターの本体モーター側には、φ4mmの円柱が突っ込める突起があります(緑穴の部分)。
実際はφ4mmより若干大きく、φ4mmの棒を突っ込むと比較的スルスル動いてしまう程度です。
ここを使ってキャプチャーするシステムを固定します。
まずはテストとしてφ4mmのプラ棒を使って、どんな感じかチェック。
PEライン(本線)を掛ける場所が前後計2箇所、先端にはスナップを引っ掛けるフック的なもの、末端にはルアー回収機を引っ張るための太い別ラインを結びつけるなにか。
あとはこのφ4mm棒がズレないように本体に何らかの方法で固定します。
プラ棒では強度不足なので、アルミ棒にします。
このφ4mmアルミ棒に針金のサイズに合わせた穴を貫通して開けます。
φ4mmアルミ棒はホムセンのアルミ材コーナーで売っているのを使用していますが、よく売ってるHIKARIの4mmアルミ棒はA1070という種類で、純アルミに近く柔らかく粘っこいため加工性(切削性)が悪いです。
そのため穴あけの際にドリル刃が折れてしまう事が多いので、出来ればA5056、A2017、A7075などの硬く切削性が良いアルミを使う方が良いでしょう。
ただし4mmアルミ棒ではなかなか売っていません。
使用する針金はダイソーに売っている1.2mmのステンレス線。
この1.2mmのステンレス線を通すために1.2mmの穴を開けます。
そんな細いドリル刃持ってねーよ!という方もいると思いますが、大丈夫、ダイソー工具コーナーにリューター用ビットとして1.2mmのドリル刃が売っています(大きなダイソーなら)。
MonotaROにA5056の4mmアルミ丸棒が売っていました。
MonotaRO本家(企業、個人事業主向け)
MonotaRO ヤフー店(個人向け)
ルアーをキャプチャーする部分はこんな感じ。
PEライン(本線)を掛けるステンレス線の穴は縦穴に対し、キャプチャーフックは横穴で2つ開けます。
ここに2本のステンレス線を通し、計4つの爪を作ります。
爪の先端はヤスリで若干細くします。
画像の様に若干ズラして2段構えにするとキャプチャー率が格段に上がりました。
卓上テストではほぼ1発でスナップにフッキング出来る成功率。
また爪の長さは指で言えば第一関節くらいな感じで、スナップをちょこっと引っ掛ける程度をイメージして曲げ加工をすると良いです。
スナップに深くフッキングしたいのが心情なので、角度を深くつけたり爪を長くしたいのですが、私がテストした範囲ではフッキング率がものすごく低下します。
うまく出来たら要らなくなったPEラインなどを使ってぐるぐる巻き(スレッド巻)に締め込み、エポキシ接着剤で固定します。
2液エポキシ接着剤もダイソーで売っています。
ビバダイソー。
またPEライン(本線)を掛けるステンレス線は、末端をヤスリで丸くし、ちょこっと曲げておくと良いです。
実際にPEライン(本線)を通すとき、この曲げ加工により格段に通しやすくなります。
誰でも簡単に!とか言いながら、ごめんなさい、ワタクシちょっとズルしました(;´∀`)
PEライン(本線)を引っ掛ける針金はズレやすいので、エンドミルを使ってこんな溝を作り、溝に針金を押し込んでズレ防止しています。
スレッド巻とエポキシだけでも大丈夫だとは思いますが、ちょっとしたこだわりの加工ということで。
本体との固定はエポキシとPEラインを巻き付けて固定。
たぶん本体素材はPETかPPなので、接着剤の食いつきは悪いです。
なのでエポキシをかなり盛って、隙間を埋めて固定する感じにします。
ルアー回収機を引っ張るラインは、なるべく細い方が良いです。
太いラインでは抵抗が大きくなり、推進力が低下します。
私が使っているのはパラシュートやカイト用のラインで、150lb(70kgくらい)のを使っています。
4mmアルミ棒に横穴を開け、そこにこのラインを通して結び、念の為PEラインを更に巻いて固定しています。
卓上テスト。
この動画のver.はテストver.で、爪は2つ仕様となっています。
こんな感じでスナップにルアー回収機先端のフックを引っ掛け、引っ張る仕組みです。
スナップが曲がってしまう可能性が結構ありますが、ルアーを回収出来ないよりはマシというのがこのルアー回収機です。
お風呂スイムテストを行ってみたところ、水中モーター本体にスタビライザー的なフィンがないため、暴れ馬のごとくグルグル回転してしまうことが多々ありました。
市販のルアー回収機でもルアー回収機自体が回転してしまい、ラインから外れてしまったり、ルアー回収機を引っ張るラインが本線のラインに絡まってしまったりが結構あります。
なので極力安定推進して欲しいということで、スタビライザー的なフィンをテストで作ってみました。
今回はあくまで「誰でも作れるver.」なので、CNC加工を必要としない方法と限定。
再度お風呂スイムテストを行ってみると、ブレがなくなり安定感抜群になりました。
スタビライザーフィンの素材はダイソーで売っている1mm厚のPP板。
普通のハサミでカットする事もできます。
ただこだわりということで、ズルしてCNCで削り出し。
縦58mm、横幅38mmです。
メインシャフトの4mmアルミ棒にPEラインを巻き付けて固定していますが、円柱なので簡単に傾いてしまいます。
なのでエポキシ接着剤で固定。
スタビライザーフィンがPP板なので接着というわけにはいきませんが、巻き付けたPEを固定する感じで盛り付けます。
お風呂スイムテストを繰り返すと、近距離では爆速すぎて本線ラインでの軌道修正が効かず、スナップ付近で進行方向がズレると先端から本線が外れてしまう事が発覚。
実際の現場ではルアー到達まで距離があり、ルアー回収機のラインを使って速度調整や軌道修正が出来ると思いますが、ちょっと不安が残るので先端から本線が外れないように一工夫加えることに。
MonotaROのφ7mmのシリコンチューブを先端から被せて押し込みます。
シリコンなので柔らかく伸びるため、グニグニと入れられます。
本線を通したらシリコンチューブを押し上げて、本線が抜けないようにします。
これで確実にキャプチャーフックまでスナップが来ます。
紆余曲折ありましたが完成です!
実際の使い勝手は後日の釣行にて…。
これで全く使い物にならなかったらごめんなさい(;´∀`)
このルアー回収機はツイッターで反応してくださる方が多く、「欲しい!」というツイートもかなり目にしました。
現時点で私が量産して販売する予定はありませんが、当ブログの右側の「サイトポリシー」にある通り、当ブログの記事内容は転載、改変、コピーなど自由としています(著作権は放棄しませんが)。
もちろんこのルアー回収機に関しても同様で、パクったり、さらなる改造をしたり、それを量産して売ったりするのも自由です。
ただその際の責任を私は持てませんので、その点は重々ご理解ください。
DIYに自信がある方は自分オリジナルのルアー回収機を作ってみたり、工場勤務の方などは溶接使ってさらに完成度高いのを目指してみたり、釣具メーカーで量産して売ろう!という方などが出てきてくれると嬉しいなー。
もし販売するなら、欲しい人が手を出しやすい価格設定でお願いします。
あと、作ったぞーとか、売ったぞーとか、こそっとでいいので教えてくださると嬉しいですヽ(´ー`)ノ
設計から逃げたとも言う…。
ガチルアー回収機をCNCでトライ&エラーで作るのは無理!
メインで使う道具はマブチ水中モーター。
それなりのおっさんならみんな知ってる白と赤のあの水中モーター。
今はタミヤからいくつかのバージョンが発売されており、使うのは単3タイプのスタンダードなやつです。
ただそのまま単3を使うと推進力が足りないので、リチウムイオン14500を使います。
リチウムイオン14500は単3とほぼサイズが一緒なんですが、保護回路付きだったりすると0.5mmほど長い。
この0.5mmほどが水中モーターの防水設計上、ちと苦しい。
この青いパーツ(水中モーターの説明書によるパーツだとA1)の電池が当たる面(緑で囲った部分)を0.5mmほどヤスリで削って短くします。
使用しているモーターは130モーターという規格で、ミニ四駆のモーターです。
タミヤから発売されている130モーターは大体3vがMAX値。
一方リチウムイオン14500は3.7~4.2vの電圧があるため、単3電池と比べると3倍近いパワーがあり、完全なオーバースペック。
でも短時間なら焼き切れることはない!(と思いたい)
せっかくなので手元にあったトルクチューンモーターに換装してしまいましょう。
荒ぶるルアー回収機 pic.twitter.com/b0pEDtDqoy
— さ (@DIY_seabass_SA) 2019年2月12日
実際に単3とリチウムイオン14500でどれくらい違うかというと、お風呂スイムテストでは
単3=簡単に掴める
リチウムイオン14500=速すぎて掴むのが大変
でもそれくらいの速度(推進力)がないと、潮の流れなどに負けて自走式の意味がありません。
このツイート動画はリチウムイオン14500とトルクチューンモーターを使用しています。
通常の3倍速い、真っ赤に塗って角生やすレベルの性能が必要なのです。
この水中モーターの本体モーター側には、φ4mmの円柱が突っ込める突起があります(緑穴の部分)。
実際はφ4mmより若干大きく、φ4mmの棒を突っ込むと比較的スルスル動いてしまう程度です。
ここを使ってキャプチャーするシステムを固定します。
まずはテストとしてφ4mmのプラ棒を使って、どんな感じかチェック。
PEライン(本線)を掛ける場所が前後計2箇所、先端にはスナップを引っ掛けるフック的なもの、末端にはルアー回収機を引っ張るための太い別ラインを結びつけるなにか。
あとはこのφ4mm棒がズレないように本体に何らかの方法で固定します。
プラ棒では強度不足なので、アルミ棒にします。
このφ4mmアルミ棒に針金のサイズに合わせた穴を貫通して開けます。
φ4mmアルミ棒はホムセンのアルミ材コーナーで売っているのを使用していますが、よく売ってるHIKARIの4mmアルミ棒はA1070という種類で、純アルミに近く柔らかく粘っこいため加工性(切削性)が悪いです。
そのため穴あけの際にドリル刃が折れてしまう事が多いので、出来ればA5056、A2017、A7075などの硬く切削性が良いアルミを使う方が良いでしょう。
ただし4mmアルミ棒ではなかなか売っていません。
使用する針金はダイソーに売っている1.2mmのステンレス線。
この1.2mmのステンレス線を通すために1.2mmの穴を開けます。
そんな細いドリル刃持ってねーよ!という方もいると思いますが、大丈夫、ダイソー工具コーナーにリューター用ビットとして1.2mmのドリル刃が売っています(大きなダイソーなら)。
MonotaROにA5056の4mmアルミ丸棒が売っていました。
MonotaRO本家(企業、個人事業主向け)
MonotaRO ヤフー店(個人向け)
ルアーをキャプチャーする部分はこんな感じ。
PEライン(本線)を掛けるステンレス線の穴は縦穴に対し、キャプチャーフックは横穴で2つ開けます。
ここに2本のステンレス線を通し、計4つの爪を作ります。
爪の先端はヤスリで若干細くします。
画像の様に若干ズラして2段構えにするとキャプチャー率が格段に上がりました。
卓上テストではほぼ1発でスナップにフッキング出来る成功率。
また爪の長さは指で言えば第一関節くらいな感じで、スナップをちょこっと引っ掛ける程度をイメージして曲げ加工をすると良いです。
スナップに深くフッキングしたいのが心情なので、角度を深くつけたり爪を長くしたいのですが、私がテストした範囲ではフッキング率がものすごく低下します。
うまく出来たら要らなくなったPEラインなどを使ってぐるぐる巻き(スレッド巻)に締め込み、エポキシ接着剤で固定します。
2液エポキシ接着剤もダイソーで売っています。
ビバダイソー。
またPEライン(本線)を掛けるステンレス線は、末端をヤスリで丸くし、ちょこっと曲げておくと良いです。
実際にPEライン(本線)を通すとき、この曲げ加工により格段に通しやすくなります。
誰でも簡単に!とか言いながら、ごめんなさい、ワタクシちょっとズルしました(;´∀`)
PEライン(本線)を引っ掛ける針金はズレやすいので、エンドミルを使ってこんな溝を作り、溝に針金を押し込んでズレ防止しています。
スレッド巻とエポキシだけでも大丈夫だとは思いますが、ちょっとしたこだわりの加工ということで。
本体との固定はエポキシとPEラインを巻き付けて固定。
たぶん本体素材はPETかPPなので、接着剤の食いつきは悪いです。
なのでエポキシをかなり盛って、隙間を埋めて固定する感じにします。
ルアー回収機を引っ張るラインは、なるべく細い方が良いです。
太いラインでは抵抗が大きくなり、推進力が低下します。
私が使っているのはパラシュートやカイト用のラインで、150lb(70kgくらい)のを使っています。
4mmアルミ棒に横穴を開け、そこにこのラインを通して結び、念の為PEラインを更に巻いて固定しています。
今回作った自走式ルアー回収機はこんな感じで根掛かりしたルアーをキャプチャーします pic.twitter.com/G411RSJULH
— さ (@DIY_seabass_SA) 2019年2月11日
卓上テスト。
この動画のver.はテストver.で、爪は2つ仕様となっています。
こんな感じでスナップにルアー回収機先端のフックを引っ掛け、引っ張る仕組みです。
スナップが曲がってしまう可能性が結構ありますが、ルアーを回収出来ないよりはマシというのがこのルアー回収機です。
お風呂スイムテストを行ってみたところ、水中モーター本体にスタビライザー的なフィンがないため、暴れ馬のごとくグルグル回転してしまうことが多々ありました。
市販のルアー回収機でもルアー回収機自体が回転してしまい、ラインから外れてしまったり、ルアー回収機を引っ張るラインが本線のラインに絡まってしまったりが結構あります。
なので極力安定推進して欲しいということで、スタビライザー的なフィンをテストで作ってみました。
今回はあくまで「誰でも作れるver.」なので、CNC加工を必要としない方法と限定。
再度お風呂スイムテストを行ってみると、ブレがなくなり安定感抜群になりました。
スタビライザーフィンの素材はダイソーで売っている1mm厚のPP板。
普通のハサミでカットする事もできます。
ただこだわりということで、ズルしてCNCで削り出し。
縦58mm、横幅38mmです。
メインシャフトの4mmアルミ棒にPEラインを巻き付けて固定していますが、円柱なので簡単に傾いてしまいます。
なのでエポキシ接着剤で固定。
スタビライザーフィンがPP板なので接着というわけにはいきませんが、巻き付けたPEを固定する感じで盛り付けます。
お風呂スイムテストを繰り返すと、近距離では爆速すぎて本線ラインでの軌道修正が効かず、スナップ付近で進行方向がズレると先端から本線が外れてしまう事が発覚。
実際の現場ではルアー到達まで距離があり、ルアー回収機のラインを使って速度調整や軌道修正が出来ると思いますが、ちょっと不安が残るので先端から本線が外れないように一工夫加えることに。
MonotaROのφ7mmのシリコンチューブを先端から被せて押し込みます。
シリコンなので柔らかく伸びるため、グニグニと入れられます。
本線を通したらシリコンチューブを押し上げて、本線が抜けないようにします。
これで確実にキャプチャーフックまでスナップが来ます。
紆余曲折ありましたが完成です!
実際の使い勝手は後日の釣行にて…。
これで全く使い物にならなかったらごめんなさい(;´∀`)
このルアー回収機はツイッターで反応してくださる方が多く、「欲しい!」というツイートもかなり目にしました。
現時点で私が量産して販売する予定はありませんが、当ブログの右側の「サイトポリシー」にある通り、当ブログの記事内容は転載、改変、コピーなど自由としています(著作権は放棄しませんが)。
もちろんこのルアー回収機に関しても同様で、パクったり、さらなる改造をしたり、それを量産して売ったりするのも自由です。
ただその際の責任を私は持てませんので、その点は重々ご理解ください。
DIYに自信がある方は自分オリジナルのルアー回収機を作ってみたり、工場勤務の方などは溶接使ってさらに完成度高いのを目指してみたり、釣具メーカーで量産して売ろう!という方などが出てきてくれると嬉しいなー。
もし販売するなら、欲しい人が手を出しやすい価格設定でお願いします。
あと、作ったぞーとか、売ったぞーとか、こそっとでいいので教えてくださると嬉しいですヽ(´ー`)ノ
Posted by さ at 2019年02月13日│Comments(0)
│自作・DIY