結構ガチな自作スピンテール ブレード編

2018年07月06日 19:51

前回の
 2018/06/23
これの続きのブレードを自作してみよう編となります。
思いの外難しかった!そして認識が間違っていた!





まずは手元にあるブレードをあれこれ。
このブレードを自作するまでの私の認識では、ブレードをくっつけた時点でスピンテール本体の動きは死ぬ。という考えでした。
でも今回ブレードの自作を試みてわかったのは、この認識は厳密には間違っていた。

シーバス用スピンテールの市販品でよくある、真ん中が若干凹んだお椀型のブレード。
これは回転抵抗が大きい=波動が大きい。
このブレードくっつけると、スピンテール本体はほとんど動かない。

バス用などで用いられるコロラドタイプなど、形状によって波動やフラッシングなどに違いは出る。
その他の基本的なブレード性能はこちらがためになる感じ(TJAさんに教えて頂きました)。





ではソーランブレードのような、波動が弱いブレードはどうやれば作れるのか。
とりあえず全く同じ形状を作るべく、Fusion360でプレスとは言わないまでも、バイスで噛めば形状変化出来るレベルの金型を組んで見る。





で、削り出してみた。





こんな感じでアルミ薄板を入れて





バイスで噛む。





アルミ板でほぼソーランブレードのブレード形状が出来た。
良いじゃないか!とお風呂スイムテストを行ったところ、ここで驚きの結果が。
なんとスピンテール本体がウォブリングというかスラロームというか、左右にブレる泳ぎをしたΣ(゚Д゚)





角度を変えてみたり、2枚張り合わせてみたり、あれこれやってみると、面白い泳ぎが発生しまくり。
そもそもルアーが泳ぐというのは、どこかを重心の支点として、メトロノームのように揺れ動くということ。
その際、ラインを結んでいるラインアイ(前方)に近い方が重たい(後方が軽い)とより泳ぎやすいというのがセオリー。
この後方が軽いというのが結構重要で、さらにフィン付きバイブレーションのような役割を今回作ったアルミブレードが担っている模様。
しかしあくまでブレードのため、ルアーに固定されていないので不安定で、それがより不思議な泳ぎを発生させていた。





2枚張り合わせて泳がせてみたところ、ブレードが回転するようになった事から、これはブレードの重さが結構重要なのでは?と思ったものの、我が家のCNCではステンレスや鉄の切削は無理に等しいレベルで厳しい。
他に比重があって、それなりに薄い素材はないだろうか…と素材ボックスを探したところ、0.3mm厚の銅板があったのでコレで作ったみた。
結果、アルミと全く同じ形状&厚みでもめっちゃ回転した!
そっかぁ、ある程度重さがないと水を押し出す力が弱く、ブレードが回転しないのか…ということがわかった。

銅:8.95
鉄&ステンレス:7.9
アルミ:2.7

くらいの比重らしいので、アルミじゃそりゃ全然足りないね。





この比重が軽いアルミブレードはかなり面白い泳ぎをするので、可能性があるのでは?と実釣で使ってみることに。
実際に投げてみてわかった事なのだが、軽いアルミブレードの場合、ブレードが大きすぎると空気抵抗が強烈にかかる事があり、「ぶぉ~ん!」という音とともに全然飛ばない事がある(;´∀`)
またお風呂スイムテストと違い、海の中は色々な流れがあるため、泳ぎの安定感がすこぶる悪い。
この辺は本気で開発しようとした場合、かなり大変そう。
でも流れの中のドリフトでは強いはず…と想定通りのパターンで65cmくらいをキャッチ。
かなりな可能性を感じさせてくれます。





銅ブレードの方は、ほぼソーランブレード的に使える感じ。
ただステンレスのように目に見える腐食が起こりづらいということはなく、この辺は腐食耐性持った銅合金とか真鍮にした方がいいのかも。
もしくはシールとか貼っちゃった方がいいかな?




もうちょい研究して、そのうち面白いブレードを作ってみたいなーと思っています。


あなたにおススメの記事
関連記事