2014年06月19日
13セルテート3012H ベアリング追加
現在メインに使用しているリールはダイワ 13セルテート 3012H
重量が比較的重ためなどデメリットもあるリールですが、メタルボディの強固なリールです。
シーバス用スピニングリールではフラッグシップ機までとはいかないまでも、その次点での中~高級機といったランクだと思います。
にも関わらずダイワさんは守銭奴なのか、ベアリングが入っていない部分があります。
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画像の赤○と緑○の2箇所に計4つのベアリングが入ります(緑○は2つ入ります)。
赤○はスプールとドラグに関するベアリングで、魚が掛かった後に性能が発揮される部分です。
緑○はハンドルノブに関するベアリングで、巻き心地が良くなったりします。
せっかくベアリングを入れるのだから、他のリールにも一緒に入れちゃいましょうーということで、手持ちの旧イグジストに付けてるRCS2506スプール、RCS2500スプール、13セルテート3012Hの予備用スプールRCS3012スプールにもベアリングを追加しようと思います。
◆ハンドルノブ ベアリング追加◆
ハンドルノブに使用するベアリングは外径7mm、内径4mm、厚2.5mmのベアリングです。
ベアリングは基本的に決まった規格があり、サイズが分かればそれに照らし合わせて個別に購入する事が出来ます。
私が購入したのはNMB(ミネベア) DDL-740ZZです。
実は私の13セルテート 3012Hはこの時点で既にハンドルノブのベアリングが追加されています。
というのも、旧イグジストのハンドルノブからベアリングを移植して、旧イグジストの方は13セルテート 3012Hに最初から入っているプラカラーを入れていました。
なのでここでは旧イグジストに再度ベアリングを追加する形での記事となりますが、基本構造は13セルテート 3012Hも変わりません。
またRCS パワーライトノブMに交換していますが、こちらもキャップの構造が違うだけで中身はほぼ同じです。
まずキャップを外します。
RCS パワーライトノブMの場合はノブ本体を掴みながらキャップ部分を時計回りに回せば外れます。
新品を購入するとキャップを外すためのプレートが付いてきますが、無くしてしまった場合などは、極細のラジオペンチの先端を中央付近の2箇所の穴に入れて回せば外せます。
私が使用してるラジオペンチはHOZAN ミニチュアラジオぺンチ 116mmです。
13セルテート 3012HのTノブの場合は小さめのマイナスドライバーをキャップの隙間に入れ、テコの原理で少し浮かせ、あとは引っ張れば外せます。
Tノブのキャップはネジなどは切っていないため、引っ張れば抜き取れます。
キャップを外したノブ本体の穴の中にプラスネジがありますので、+ドライバーで外します。
ノブ本体を弱く揺らしながらハンドルから引き抜きます。
プラカラー2個とワッシャーが出てきます。
プラカラーがハンドルノブの中にはまって出てこない場合は、ピンセットなどで押し出すように取ります。
ハンドル→ワッシャー→1個目ベアリング→ノブ本体→2個目ベアリング→ワッシャー→ネジ→キャップ
の順番が基本です。
もし動きが渋いようでしたら、ハンドルと1個目ベアリングの間のワッシャーを外し、2個目ベアリングとネジの間に2枚ワッシャーを入れるのもありです。
比較動画を撮ってみました。
うぬぬ、買ったばかりのベアリングが結構渋い。
なのでここはチューンナップします。
ベアリングを紙コップに入れてディグリーザー(パーツクリーナー、ブレーキクリーナーなんかでもOK)を吹きます。
紙コップを回したり揺すったりして、シールドベアリングの中に最初から入っているオイルが抜けるまで脱脂します。
その後ティッシュで拭い、もっと完璧にしたい場合はエアコンプレッサーでディグリーザーを吹き飛ばします。
私は結構適当です。
別の紙コップにベアリングを入れて、お気に入りのオイルを入れます。
今回使用したオイルはinnotech105という自転車チェーン用オイルです。
元は工業用オイルみたいですが、比較的ドライ系オイルで汚れづらく低抵抗で性能は結構良いです。
比較動画をご覧頂くとわかりますが、オイルやグリスによって性能は段違いに変わります。
オイルやグリスはそれぞれの製品に特性があり、使用する対象物によって得手不得手があります。
なのでどのオイル、グリスが一番というのはないと思います。
塗ってみて使ってみて自分にとって良いか悪いかで判断するのが一番でしょう。
◆スプール&ドラグ ベアリング追加◆
13セルテート 3012Hのスプール、ドラグに使用するベアリングは外径11mm、内径7mm、厚2.5mmのベアリングです。
私が購入したのはNSK SMR117です。
NMB(ミネベア) の場合はNMB(ミネベア) DDL-1170です。
本当はシールドタイプが良いんですが、このサイズのベアリングで厚2.5mmではシールドタイプがありません。
なのでオープンタイプとなります。
角張った「C型」の針金(スプールメタルリング)を引き抜き、アルミカラーを外します。
コツとしては精密ピンセットで針金の片方の端付近を掴んで、溝から上に持ち上げます。
このとき親指の爪を針金の下に添えるようにすると外しやすいです。
外れた片方の端を人差し指で固定し、ピンセットでもう片方の端を上に持ち上げ、溝から外れたら親指でホールドします。
ここまでくれば簡単に外れるので、飛んでどこかに行かないように軸からスライドさせて外します。
留め金が外れれば、アルミカラーも外せます。
ベアリングを入れてから、留め金を溝に入れ、ベアリングが抜けないようにします。
スプール、ドラグのベアリングに使用したオイルはグレサージュというオイルです。
オイルにしては高粘度でグリスに近いオイルです。
元々は高負荷がかかる部分への工業用なのですが、グリスまでは必要ないけど、オイル抜けはあまり起こして欲しくない。という部分に主に使っています。
玄関の重たいドアの軋み音が気になったりする部分に使うと効果覿面なので、釣具の場合は完全にオーバースペックです(´ー`;)
13セルテート 3012Hに最初から付いているスプールへベアリングを追加します。
まず写真の金色のプレート(ドラグラチェット)を支えている針金(ドラグリング)を外します。
こちらは上記のスプールメタルリングに比べて楽に外せます。
ドラグワッシャー一式を外します。
写真中央の色が違うアルミカラーを外し、ベアリングに交換します。
スプールの内側(裏側?)からピンセットなどで押し出すように突っつくと簡単に外れます。
あとは元の手順で戻して追加完了です。
さて、せっかくなのでその他の予備スプールにもベアリングを追加しましょう。と思ったら、RCS2500スプールとRCS3012スプールはベアリング受けの溝がない…っ!
これは盲点でした。
こうなると旋盤で溝を切削してベアリングサイズを変えて入れるしか手がありませんが、そこまでやってもココは段違いに性能が上がるわけではありません(´ー`;)
なのでベアリングを入れるのを諦めて、これらはこのままにします。
予備用も含めて、ベアリングたくさん余っちゃった…。
◆おまけ◆
私の13セルテート 3012Hのちょっと詳細な重量
273.67g
下の固定皿の重量はもちろん引いた値です。
私の13セルテート 3012Hのデフォルトスプールのちょっと詳細な重量
58.54g
おまけでRCS3012スプールのちょっと詳細な重量
62.67g
今のRCSエアスプール2 3012は公称52gということなので、10g近く軽くなってるみたいですね。
結構ずっしりしてるなーと思った13セルテート 3012Hのデフォルトスプールが実はそこそこ軽いというのも驚きですね。
なお、スプール&ドラグへのベアリングの追加による性能の差ですが、こちらは元々ドラグの開け閉めによってライン放出に差が出ます。
もちろんベアリングを追加した状態の方が放出が軽く、ドラグを完全にオープンした状態ではその差は歴然です。
ただ実際の魚とのやりとりでは、かなりやってる人でないと分かりづらい程度の差で、さらにドラグ調整によって吸収されてしまう部分が大きいのも事実です。
ベアリング追加した方が安定して出やすい「かなぁー」と思って頂くのがよろしいかとヽ(´ー`)ノ